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新規就農者も必見!就農がスムーズになる農家のライフプラン活用術を5つご紹介

こんにちは、農家の方に特化して家計のお悩み解決をお手伝いしています 

農業専門ファイナンシャルプランナーの西田凌です!

ここ数年でライフプラン(将来設計)という言葉がだいぶ浸透して来ているなととても感じます。

僕のブログでも色々と記事を書いていますし、農家さんやこれから新規就農する方からのライフプランのお問い合わせも以前に比べて増えているように感じます。

ただ、ライフプランを実際に作った事がある方ってまだまだ少数だと思います。

ライフプランの作り方が分からなかったり、時間が無い、面倒くさいという理由もよく耳にすることもあるのですが、実際には『自分にとってのメリット』がそこまで感じれていないのが大きな理由だと思います。

自分に強烈なメリットがあると分かっているのであれば、作り方を真剣に調べたり(人に依頼もOK)、何とか時間を作ってみたりしていっちょやってみるか!となるのかと思います。

そこで今回はそんなライフプランを作成した時に、どんな場面で活用が出来るのか。

よくある活用の5つの場面をご紹介したいと思います!

ライフプランに興味はあるという農家さんや新規就農者の方に、自分達にとってどんなメリットがあるのかきっと分かる記事になっていると思います!

※ライフプランって何だろう?という方は是非過去の記事をご覧下さい。

目次

農家さんのライフプラン活用場面5選!

1つ目:現状の把握

ライフプランを作る段階ではこのように時系列で収入と支出、貯蓄額などを計算した『キャッシュフロー表』を作成していきます。

キャッシュフロー表 サンプル

このキャッシュフロー表を作る時にはまずは自分達の現状をきちんと把握しないことには始まりません。

その為には、今いったいいくら資産(貯蓄等)があるのか、またどれくらい負債(ローン等)があるのかをまずは把握したり、収入や支出なども細かく洗い出す必要があります。

それに加えて、現時点で思い描いている将来成し遂げたいライフイベントに必要なお金を把握する必要があります。
(ライフイベントとは結婚や、子ども出産、進学や旅行、車の購入といった今後発生する様々なイベントの事を指します。)

正直少し骨の折れる作業ですが、きちんと自分達の今の現状をしっかり把握することで、今なすべきことがしっかりと見えてくるようになります。

2つ目:将来の見通しが立つようになる

そして、ちょっとそのまま2つ目の活用の話になってしまいますが、前の章でお話したキャッシュフロー表を作成することで、将来までのある程度の見通しが立てられるようになります。

あくまでも現時点で考えられるシミュレーションではありますが、このままいけば何年後にはこうなるという予測がハッキリと目に見えるようになります。

このシミュレーションをしてじゃあ頑張ろう!と思えたり、何か問題がありそうだなと分かれば先に手を打つこともできます。

特に新規就農をされる方は就農直後は売上が上がるまで数年間は大変な時期が続くと思いますが、ライフプランを作成して将来の見通しが立っていると、『踏ん張り時』『落ち着く時期』という見極めが出来るようになりますよね。

就農してずっと頑張り続けるというのはとても大変な事だと思います。

ここまで頑張れば一息つけそうだという見通しを立て、なおかつ旅行などのライフイベントとして何か楽しみが待っている、というのは頑張る原動力になるのではないでしょうか。

3つ目:資産形成に役立つ

3つ目は資産形成にもライフプランは大きく役に立ちます。

つみたてNISAやiDeCoといった皆さんの資産形成に便利な制度は用意されていますが、

「本当にやって大丈夫なのか?」

とご相談でよく聞かれます。

基本的に投資は長期的に行うことは大前提ですが、目標達成までに投資を続けることが出来るのか?という疑問を持たれる方が多いです。

特に老後への備えであるiDeCoや農業者年金、小規模企業共済のように、60歳や65歳など規定の年齢に達するまでお金が引き出せないのは心配でスタートすることが出来ないという方を沢山みてきました。

基本的に投資はある程度の余剰資金(すぐに使わないお金)で行うものですが、自分の場合はそれがいくらなのかを把握していないと、良い仕組みだと思っても中々スタートを切るのには勇気が必要ですよね。

ライフプランを考え、キャッシュフロー表で今後のお金の流れが分かればこの問題はおおよそ解決出来るので、後は自分にあった資産形成の為の投資を行うことが出来ます。

※投資自体が大丈夫なの?という方は良かったらこちらの記事をご覧ください。きっと投資って何だそういうものかと感じて貰えるかと思います。

4つ目:リスク(万が一の)対策

リスク対策と一口に言っても、日頃からの農作業で注意することから万が一何かあった時の為の保険等幅が広いので、ここでは万が一の際の対策に有効な『保険』について解説します。

農家さんが保険を考える上でもこのキャッシュフロー表というのはとても重要になります。

普通のサラリーマンの家庭では、一般的によく言われる「生命保険」や「医療保険」などを検討すれば良いのですが、農家さんの場合はこれだけではなく『事業保険』も検討する必要があります。

万が一、台風やその他の災害が起きて農作物がダメになってしまった、農機具が壊れてしまったという時に備えるものです。

特に個人的に売上全般を広くカバーしてくれる収入保険制度はある程度の規模で農業をやっていこうという方は是非検討したい保険になります。

※収入保険制度についてはこちらの記事で詳しく書いています。

ただ、保険を掛ける上で避けて通れないのが「保険料(掛金)」です。

この掛け金を掛ける上で重要なポイントは、

何かあった時に自分達で持っているお金で賄えるかどうか?

という点になります。

売上が下がったという場合はその分自分達の所得が下がることになります。

その想定される所得が下がる金額を持っている貯蓄で賄えるかどうかで検討します。

例えば、貯蓄が何千万円もある方で、万が一の時に所得が一時的に50万円下がるというのは、特に大きなリスクにはならないので、ここでは保険料を毎年支払ってリスク対策をする必要はそこまで無いでしょうか。

ですが、この万が一の際に売上が仮に1000万円という大きな金額が下がるという場合や、そもそも貯蓄がそこまで無いという方は保険を検討する方が良いという事になります。

ですので、先にお伝えしていたように自分達が現在、そして今後いくらくらい貯蓄があるのかの見通しを持っておくことは、リスク対策を考える上でとても参考になります。

5つ目:事業計画

では、最後の5つ目の活用は「事業計画」の場面です。

これは新規就農の方が就農計画を立てる時はもちろん、既に就農している農家さんが今後の営農計画を作成するのにも当てはまります。

私は農業を含めた仕事というのはライフプラン(実現したい暮らし)という目的を実現する為のお金を稼ぐ手段だと無いと思っています。

ですので、その目的というものがライフプランでハッキリしていると、実際に農業で稼ぐべきお金が見えてきて、それを基に農業の事業計画を立てることが出来ると思います。

手段というのは目的がより具体的であればある程、選ぶべき手段がより明確になります。

全ての農家さん、特に新規就農される方は、周りに流されず自分の農業をやっていく為には、ライフプランを作成してみることを強くおススメしています。

まとめ

今回は農家さんがライフプランを活用する5つの場面をご紹介しました。

ライフプラン(キャッシュフロー表)は農家さんが重要なことを意思決定する際にとても重要になる大きな武器であることはご理解いただけたかと思います。

特にこれから新規就農をされる方はこれまでとこれからではライフプランが大きく変わる可能性があります。

就農の事も考えながらとなると大変かもしれませんが、就農や農業の事業計画をスムーズに進める為に、あえてライフプランを考える時間をきちんと取られてみてください。

面倒に感じるかもしれませんが、取り組み始めたら自分達のことが色々なことが分かるようになり楽しくなると思います。

是非ライフプランを活用して良い農業ライフをお送りください。

では、今回も最後までお読み頂きありがとうございました!

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