農業者年金に加入する前にやるべき事とは? こちら←

【相談事例】常雇い農業従事者は農業者年金と国民年金基金どちらを利用するべきか?

こんにちは、農家の方に特化して家計のお悩み解決をお手伝いしています

農業専門ファイナンシャルプランナーの西田凌です!

普段は個人農家さんや新規就農者の方向けに相談対応をしていますが、

先日は農家さんの元で働いている方、いわゆる常雇い農業従事者さんからの老後資金準備のご相談をいただきました。

ご自身が農業従事者の場合はもちろんですが、もし雇用をされている方でもその従業員の方は同じように老後資金準備の方法について悩まれているかもしれません。

ですので、今回のご相談内容がきっと参考になると思いましたのでシェアさせて頂きますね。

農家の従業員として働く方の老後資金準備のご参考にされてみてください。

※ちょっと余談ですが、49歳以下の常雇い農業従事者の方は2020年では8万人いらっしゃるそうです。

2015年は推定13.8万人ということですので、かなり激減しているようですね、、。

引用:JAcom 農業協同組合新聞

目次

ご質問内容:農業者年金と国民年金基金はどちらが良い?

いつもブログ拝見させて頂いております。
農業者年金と国民年金基金についてご相談させて下さい。

老後資金のためにどちらかに加入しようとしているのですが、どちらを選択しようか迷っています。

せっかく農業者年金に入れる資格があるのならば、農業者年金の方がよいのか?

それとも、国民年金基金とイデコの併用で分散させた方がよいのか?

従業員という立場ですが、厚生年金には加入していなく、また農業者年金の補助金もつかえません

お金に関しては、農業者年金の最低支払金額の月20000円位ならなんとか払えるかと思ってます。

選択する上での注意点や考え方を御指導頂ければ幸いです。

個人的な性格として、かなり臆病で慎重派です。元本割れが起きる可能性があるものには躊躇してしまいます。

お忙しいところ恐縮ですが、宜しくお願い致します。 

ご質問はここまで!ご相談ありがとうございました。

以下は私の方からの回答となります。

回答内容

まずiDeCoや農業者年金などはあくまで目的を達成させる為の手段ですので、この目的(ゴール)を明確にされてみてはいかがでしょうか。

その上で一番効率の良い手段を選択すると良いかと思います。

目的の考え方としては、例えば65歳で引退するとしたとしても

特に大きな支出は無いので毎月ゆっくり暮らせればよいという方と

65歳から70歳までは思いっきり旅行などを楽しむという方では準備の方法が異なります。

後者は短い期間(5年)でまとまった余剰資金が必要になるので、農家者年金や国民年金基金のように薄く長く受け取る老後資金ではその手段としては相応しくない可能性があるというようイメージです。
※もちろん後者はどちらかと言えばある程度終身年金を確保した上で行うべきですが

さて、ここの目的はご相談者さんのお考え次第なのですが、一般的にはまずは終身年金を手厚くすることが最優先だと考えられます。

加入されている国民年金は現時点では満額で約78万円/年間受け取れますが、月にすると約6万5千円ですので少し心もとない気もします。

では、終身年金を増やすにはどうすればよいか。

ご相談者さんのご状況で準備可能な方法は大きく分けて2つパターンがあります。

2つの老後資金準備方法

1、農業者年金or国民年金基金に加入

→2万円の予算であれば約25万〜30万円/年間の程度の上乗せが可能。
→国民年金と合計すると約110万円前後(9万/月)になる

メリットとしては死ぬまで年金が受け取れる安心感があります。
デメリットとしては、まとまったお金が必要な場合は別で準備しておく必要があります。

※細かい話は割愛しますが国民年金基金は現時点で給付額が確定するので、将来の物価上昇した場合に価値が目減りしてしまうことになるので、この2つであれば農業者年金の方が良いかと思います。

2、国民年金の繰り下げ受給

→年金は65歳から受け取れますが、1年受け取りを遅らせる毎に8.4%ずつ年金が増えます。
(詳しくはメルマガや特典でお伝えしてます!)

仮に70歳から受け取るとすると、42%増えるので約110万円/年となります。
つまり、先程の終身年金の上乗せとほとんど同じ金額が準備できます。

ただ、もちろん65歳から70歳はその間無収入となるので、その間の生活できる為の蓄えを準備しておく必要があります。

この場合はここに毎月の予算の2万円で貯まったお金をを充てていくイメージです。

65歳までの25年であれば、通常の預金でも600万円貯める事が出来ます。
※ここでiDeCoなど利用すればもっと資産を増やせる可能性はありますよね。

そして、これを5年間で取り崩すとなると年間120万円になります。

金額だけ見れば1の農業者年金とあまり変わりありませんが、違うのは65歳から70歳までもし働き続けられるのであれば、資産を取り崩さない上に年金を増やす事が可能です。

ですので、メリットとしては柔軟に資産の調整が可能という点です。

デメリットは65歳から70歳までの生活資金をきちんと確保出来てないといけないという点です。

そして、この最低限の終身年金を確保が可能になった上で、次はちょっと生活にゆとりを持つための余剰資金や介護等の備えを無理の無い範囲でご準備していかれてはどうでしょうか。

※付加年金も加入されてなければ加入して下さい。
以下の記事を参考に載せておきます。

回答はここまでです。

現在農家さんの所で働いているよという方や、雇用している従業員さんの老後資金準備を心配している雇い主の方も是非ご参考にされてみてください!

では、最後までお読みいただきありがとうございました!

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