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最適な農業経営は最適な家計から

こんにちは、農家の方に特化して家計のお悩み解決をお手伝いしています

農業専門ファイナンシャルプランナーの西田凌です!

 

農家さんの家計に特化したFPとして独立してから丁度一年が経ちました。

この1年沢山のお客様からお問い合わせやご相談を受けて、農家さんが抱える悩みを直接聞く事が出来ました。

 

その上で、僕は農家さんが自分達にとって必要な農業経営は、自分達の家計から見えてくると改めて思いました。

 

さらに先日のこちらの記事でもお伝えしましたが、

農業経営を考える上で大切な3つの計画とは?

 

 

事業計画を立てる上で重要なのは、自分達に必要な所得から逆算する事です。

これは日頃から本や講演、セミナーなどで農業についての情報にも触れていると皆さんならきっと一度は聞かれた事があるかと思います。

 

では必要な所得(手取り)って一体いくら?となった時に

 

今後の家計でいくら必要かをハッキリさせるべきだと思います。

つまり、人生計画(ライフプラン)が重要になります。

 

ですが、残念なことに農業界には家計に関するノウハウや情報がやっぱり少ないんだなとこの1年で改めて感じました。

 

目次

最適な農業経営は最適な家計から

 

しかし、実際その点に関しては僕らFP(ファイナンシャルプランナー)の絶対的に得意領域ですので、これからはこれまで通り家計の見直しの方法など細かいお金の話題に触れつつも、

このように家計から経営を考えるといった少し大きな目線でも、FP独自の目線で語っていければなと思います。

 

農業経営自体はやっていませんが、それが逆に農業界の常識にとらわれない情報発信になると信じています。

 

その根底に最適な農業経営は最適な家計から」という考えを持ちながらやっていきたいと思います。

 

 

必要なのは最適な利益

お金が沢山あるのはいいことかもしれませんが、その為に無理なリスクを取って農業経営をしたり、家族との時間を削るのは幸せの本質からは外れていますよね。

つまり、個人農家の場合は最大利益ではなく、自分達に必要な最適な利益を求める事が必要です。

 

少し話は変わりますが、これは資産運用(投資)の世界においても同じように言われていて、

利益を最大化させたいと思っていたら、不必要な保険や変な金融商品などの儲け話にいちいち反応してしまいます。

もちろん増える可能性もあります。

ですが、その大きなリスクを取ってまで、そのお金って自分達に必要なの?という事です。

 

よほど情報に敏感でなければ、そういった話が一般化したときには既に遅かったり、そもそもそんな旨い話をわざわざ他人にする程お金の世界は甘くは無いです。

最悪それらが詐欺だった時には、何の為に一生懸命になって働いてきたのか・・・となります。

 

大事なのはお金を増やすよりも、お金をきとんと守りコントロールする事です。

 

自分達が必要とする最適な利益を知っていれば、そういった話に惑わされることも無くなりますよね。

また、農業経営においても稼げる農業といったワードに振り回される事なく、自分に一番合った農業経営が出来るのではないでしょうか。

 

ですので、この『最適な』というワードにはとにかくこだわっていきたいと思っています。

 

 

目標設定の重要性

最初にお伝えしたように事業計画では必要になるお金(家計)から逆算が大事だと言いましたが、

おそらく皆さんの中にはぼんやりとした家計のイメージというのは持っているのではないでしょうか。

 

しかし、そのイメージつまり目標がぼんやりしたままだと、それに伴って行動や決断もぼんやりとしてしまうでしょう。

例えば、栽培目標を昨年よりも上げたいなとぼんやり計画するより、具体的に今年は100kg増やすとか、去年よりも+20%というように、目標が具体的であればあるほど、じゃあどうすればこの数字を達成出来るのかが見えてきます。

 

そして、目標達成出来なかった時に「まぁいいか」で終わらせない為にも、

その根底には 【何の為に増やすのか?】という根本的な目的を作るのはもっと大事でしょう。

 

それが何度もお伝えしているライフプランであると僕は考えています。

 

 

農業だからこそライフプランで最適な家計作り

ライフプランを使って家計を最適化するのは、自体は農家に限らず誰にでも必要だと思っていますが、農家さんや農業界は特に他の事業者とは異なる部分が多く必要不可欠な理由があります。

収入の上限がある

農家は個人事業主なので自分の事業計画次第では収入をコントロールする事が出来ます。

しかし、農業というのは他の業種と異なり栽培面積を広げる時に、拡大隣の土地を買収したり広い土地に移転するという事が簡単には出来ません。

また、いくら機械化やITが進んだとしても収量を増やしたり、仕事を効率化したとしてもある程度の収益の伸びしろに限界がありますし、

経営規模を拡大したとしてもすぐに収益化出来るという訳では無い場合もあるでしょう。

それらを踏まえて、気づいた時にお金が足りない!という事が無いように事前に計画を立てていかなくてはいけません。

 

お金と時間のトレードオフ

他の産業であれば収益の伸びしろの方が大きいのでお金を払って人を雇ったり、外注したりして時間を買う事が出来ますが、農業の場合はなかなかそうもいかないという事になります。

つまり、農家さんの場合(特に個人や家族経営)は経営規模を拡大して所得を増やそうという場合は、自分が働く時間が延びる事になります。

また労働集約型(人が働いた分がお金になる)の農業においては、人に任せるとしても栽培技術が必要になるので簡単に誰にでも任せるという訳にはいかないでしょう。

 

つまり、農家さんの永遠のテーマであろう

お金を取るなら時間が減り、時間を取るならお金は増えない

いわゆるトレードオフ(彼方立てれば此方が立たぬ)になります。

 

ですので農家さんの場合は経営を広げてしまう前に、自分達に必要な所得はいくらかを把握し、

その所得目標を家計のやりくりでどうにかするのか(マネープラン)、栽培技術の向上で補うかを先に考えるべきではないでしょうか。

 

収入保険制度でキャッシュフローの安定化

これまではライフプランや事業計画を作った所で

「そんなの災害があったりしたらパーだ!」

という事もあったかもしれませんが、

 

2019年から始まった収入保険制度のおかげで、万が一災害で収入が激減したとしても、ある程度の所得は確保出来るようになる。

つまり、経営におけるキャッシュフローが安定化するので、ライフプランの実現が困難になるリスクや心配もかなり軽減されるでしょう。

 

なにより家計のお金の流れが把握出来ていれば、収入保険制度に保険料を支払っても家計が回るのかもすぐに判断できるようになりますよね。

 

※収入保険制度について詳しくはこちらの記事でまとめています。

収入保険制度とは?農業共済との違いも含めFPが徹底解説!

 

 

まとめ

今回は「最適な農業経営は最適な家計から」という僕が大事にするモットーについてお伝えさせて頂きました。

文中でも書いたように、農家の家計というのはこれまであまりフォーカスされてこなかったのもあって、あまり馴染み無い考え方かもいしれませんね。

ですが、ここまで読んで頂いてお分かりの通り、農業も大事ですがその根底にある家計を通した豊かな暮らしを実現する為には、ライフプランを含めた家計についてもきちんと把握していく事は重要でしょう。

その為にもこれからもお役に立つ情報を配信していきますね!

 

では、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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