農業者年金に加入する前にやるべき事とは? こちら←

農業者年金は最高の年金!?

こんにちは、農家の方に特化して

家計のお悩み解決をお手伝いしています

農業専門ファイナンシャルプランナーの西田凌です!

 

 

今月(2018年4月)は財務省が「年金の受給を68歳から引き上げ」

提案して少し話題になりましたね。

これまでも年金受給開始の引き上げの話はあっていて

今回も結構ふわっとした提案みたいなので

そうすぐに実現したり具体的な話になるのは

まだ先のお話のような気がします。
(できれば無い方がいいですが笑)

 

でも実際に欧米の先進国では受給開始を

67歳や68歳に引き上げ中ですので、世界的に見ても

「人生100年時代」になると言われている、今の時代では仕方のない事なのかなとも思います。

 

例えばアメリカは現在年金の満額受給は65歳から可能ですが

今はこれを段階的に67歳まで引き上げ中です。
参考:日本年金機構 アメリカ年金制度の概要

 

ちなみに今話題の確定拠出年金だってもともとはアメリカの401kという制度を

参考に作られた年金制度の為「日本版401K」と呼ばれていますので、

 

マクロ経済スライドが日本は導入されているので無いという意見もありますが、

アメリカや諸外国先進国につづいて年金受給が引き上げになる可能性も無いとは言えないと僕は思っています。

 

 

その事も視野に入れて老後資金の準備計画を立てる時代になってきています。

 

就農を考えた時に

「農家になって老後まで安心して暮らせるのかな?」

って誰でも一度は考えるところだと思いますが

 

僕は就農を考えた時に職業病というかなんというか

野菜の作り方より前に農家の老後資金の準備方法を調べていました(笑)

 

そして農家だけが入れる農業者年金にたどり着きました。

 

こ、これはいいぞっ!!

と思い(大げさでなく笑)

 

 

この農業者年金の存在が新規就農を決心する

後押しになってくれた要因の一つだったのを

今回の冒頭に紹介したニュースを読んでて

ふと思い出したのでさくっとですが

ちょっと書いていければなと思います。

 

 

僕の他の記事では

農業者年金を他の年金制度と比較したものや

他ではあまり書かれていない農業者年金のデメリットなども

書いていますのでよければこちらからご確認下さい。

農業者年金 | 農家の家計簿

 

 

 

農家って忙しいので

色々なリンク先まで確認する時間が無いよっ!

という方の為に下に農業者年金基金のHPにある

6つの特徴を書きだしておきました!

 

 

目次

農業者年金の特徴

 

1、農業者なら広く加入できる

2、少子高齢時代に強い積み立て・確定拠出型の年金

3、保険料は自由に決められる

4、終身年金。80歳前に亡くなった場合には死亡一時金あり

5、税制面で大きな優遇

6、保険料の国庫補助

 

 

 

ではなぜ農業者年金は優れていると僕は考えたかというと

 

農業者年金は国民年金の上乗せで入るものですが

これはサラリーマンでいうところの厚生年金にあたります。

 

この厚生年金より農業者年金の方が

メリットが大きいと感じました。

 

特に先に書いた農業者年金の

1~6の特徴の中で

2、少子高齢時代に強い積み立て・確定拠出型の年金

 

この点が大きなメリットだなと感じました。

 

具体的にどんなポイントかというと

農業者年金と厚生年金

それぞれの制度の仕組みの

違いに着目しました。

 

 

年金制度の仕組み

農業者年金の積立方式

農業者年金は将来の為に自分で

積み立てたお金を受け取れる確定拠出型

となっており自分で掛けたお金が

原資となり、運用の成果に応じて年金が

終身年金(死ぬまでずっと)として

受給できるとなっています。

 

つまり、農業者年金は自分が将来の受け取る年金を

積立方式で準備していくという制度になっています。

 

 

 

厚生年金の賦課方式

では厚生年金の場合はどうでしょう?

ご存知の方も多いと思いますが

厚生年金は賦課方式といって

農業者年金のような積立方式ではなく

年金支給の為の必要な財源をというのは

その時々の保険料収入から用意する方式です。

 

 

つまり現役世代が今払っている保険料が

現在年金を貰っている人の財源そのものになります。

 

詳細は厚生労働省のこちらのページに上手に

まとめてあるのでご覧ください!

参考:厚生労働省 賦課方式と積立方式

 

 

 

ここまで農業者年金と厚生年金の仕組みの

違いは大丈夫でしょうか?簡単に言えば

農業者年金=積立方式

 

厚生年金=賦課方式

でしたね。同じような年金制度に見えて

仕組みにはこのような違いが実はあるんですね。

 

では、これらを元に

農業者年金のいいところをご紹介しますね!

 

 

農業者年金のいいところ

 

農業者年金のいい所を大きく2つ紹介したいと思います

まずは

支給額が勝手に減らされない

 

これから少子高齢化が進み

国民年金や厚生年金が今後減らされるというような事態に

なった場合でも、農業者年金は自分のお金なので

意図的に減らされるという事は無いので

将来への大きな安心になりますよね!

 

その点が個人的には厚生年金よりいいなと

最初に感じた部分になります。

注)農業者年金に加入していても

基礎となる国民年金の部分は影響します。

 

 

ちなみに運用をするといっても

かなり手堅い運用方針となっているので

大きなリスクはとってない上に

万が一受け取りの時に運用がマイナスになった場合は

危険準備金(付利準備金)と言って

一定以上の運用の時に運用益から

少しずつ積み立てしておき

そのマイナス分を補填するような形になります。

イメージとしては

 

「運用益の一部を差し引く代わりに

投資の最低保証を付けますよ」

 

というような感じでしょうか

 

投資に詳しい方であれば

このマイナスの補填があるというのは

凄い事だとわかって頂けると思います。

 

そんな投資信託があれば

まず買うのは間違いないですね(笑)

 

 

年金の受給のタイミング

もう一ついいなと思った点を

農業者年金は国民年金や厚生年金とは

別の機関が運営しているので

もし先にお話ししたように

どんどん年金の支給が遅くなっていっても

農業者年金の場合は変わらず

65歳からの支給ができるとのこと

(HPに書いてなかったので電話して確認しました。)

 

 

厚生年金は繰り下げ受給(受け取りを65歳よりも遅らせる事)

をすれば支給額UPができるのがメリットなんですが

もし年金支給自体が遅くなれば

そのメリットは薄くなっていくと考えられます。

 

もし仮に、支給が70歳に延びた時に繰り下げしてたら

いったい何歳から年金を受け取ることになってしまうのか(笑)

 

それだったら確定拠出型の農業者年金の方が

将来の見通しが立てやすいと言えるのかなと僕は思います。

 

 

ただし、厚生年金には

遺族厚生年金障害厚生年金等もあるので

農業者年金と厚生年金のどちらが

自分にあっているかといのは

正直ケースバイケースなところもあります。

 

どちらの制度にもメリット・デメリットは

あるので一概にどちらが優れているとは簡単に言えないのですが

サラリーマンを辞め厚生年金でなくなっても

しっかり老後資金を準備する制度があるというのは

本当に心強く感じました。

 

 

これから新規就農してゆくゆくは法人化なども

検討されている方なんかは農業者年金もしくは厚生年金

どちらの選択肢を取るか選ぶ時にはしっかり検討されて下さいね!

(農業者年金と厚生年金は重複加入はできません)

 

 

 

最後に

もちろん年金だけに頼ってては

充実した老後生活は送れないだろし

国民年金や農業者年金も今後はどうなるかは

わからないところです。

 

これからは個人で生きるスキル

必要になると言われる世の中です。

 

農業は環境や状況の変化に柔軟に対応していかなくてはなりません。

もちろん大変だとは思いますがそれができれば

今後AI等が発達しどんどん変化していく世の中でも

しっかり生きていくための大きな財産となると考えています。

 

それが農家としての一番の強みだと僕は思います。

 

 

今回の話が将来や老後が漠然と不安だ

という方に少しでも役にたてれば幸いです。

 

何か気になること等ありましたら

お気軽にコメントやお問合せよりご連絡下さい!

 

最後までお読み頂きありがとうございました!

4 COMMENTS

小島

はじめまして。
農業者年金の記事を読ませていただきました。

私も農業を主人としておりまして、農業者年金は知っていましたが、まだ加入していません。

繁忙期が終わったら、詳しく話を聞いてみようと思っていた所なのですが、ネットで色々と見ていましたら、後継者がいないと将来もらえる年金額が少なくなると書いてありました。

将来のことは分からないですが、後継者がいない場合も十分にあり得ることなので、農業者年金に入っても、もらえる額が少なくなるなら、貯金していた方が良いのでは?とも思います。

これについては、真相が定かではないのですが、だう思われますか?

返信する
西田 凌

小島様
はじめまして、コメントでのご質問ありがとうございました。
詳しく説明をするとかなり長くなってしまうので簡単な説明でご了承下さい。

早速ですが
まず後継者がいない場合に農業者年金の受け取り額が少なくなる事はあるのか?
というご質問ですが、結論から言えば「あり」ます。
ただしこれには少し注意点があるので詳しく説明します。

まず農業者年金の支払う保険料(掛け金)には
ご自身が負担する保険料と国庫補助保険料(一定年齢まで)の2種類があります。

ご自身が負担した保険料の積立金と運用益は65歳以降無条件で受け取る事ができます。

それに対して、国庫補助で支払った保険料部分は簡単に言えば経営譲渡をしないと
この部分の積立金と運用益は受け取る事ができません。

つまり、65歳以降も農業を続けている場合はご自身が負担した保険料分は受け取れるが
国庫部分の年金は受給できないので、その場合は年金額が減るという解釈も間違いではないと思われます。

ですが、元をたどればご自身が負担した分ではないですし、国庫補助を受けない方にはあまり関係のない話になります。
農業の世代交代の円滑化の為の施策なんだと思います。

あとは銀行への貯蓄と比べた農業者年金のメリットとして
①亡くなるまで受け取れる終身年金(貯蓄は長生きしていれば尽きる可能性がある)
②掛け金が全額所得控除で節税になる(普通預金にはこの制度はありません)
③運用して原資より増える可能性がある(普通預金は金利があってないようなものですし、インフレになると目減りしてしまいます)

これらの点が普通の貯蓄に比べて老後資金準備に有利な制度となっておりますので
個人的には加入するのにあまり抵抗感は感じません。

もちろん手元にすぐに動かせる貯蓄はある程度確保しておく必要がありますので
もし検討される場合は掛け金のバランスや受け取りに関して少し注意される事をおススメします。
落ち着かれた頃にでも少し検討されてみて下さい!

簡単ですが以上になります。
もし、ご不明な点や気になる点があればコメントやお問合せからお気軽にお尋ねください!

返信する
小島

とても分かりやすく説明してくださり、ありがとうございました。
農業者年金は、とても良い制度ですね!

繁忙期が終わりましたら、さっそく加入したいと思います。

またブログも、とても為になることが書かれていて勉強になります!これからも読ませてもらいますね!

ありがとうございました。

返信する
西田 凌

小島様

農業者年金上手に活用されて下さいね!
あと嬉しいお言葉とても励みになります。
こちらこそありがとうございます。
また何かありましたらお気軽にお尋ねください!

返信する

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