こんにちは、農家の方に特化して家計のお悩み解決をお手伝いしています
農業専門ファイナンシャルプランナーの西田凌です!
日頃から農家さんの保険の見直しの方法や家計の見直しについて
様々な記事を書いていますが、記事を読んでみて「なるほど」と思っていただけたとしても、
行動に移せるかどうかというのはなかなか簡単ではないですよね。
ただ、大変ありがたいことに、僕のブログを読んで今入っている保険を見直してみたいという
お問い合わせ等もいただくこともありまして、
ブログを書いている側としては、何かその方の行動するきっかけになってくれたことが凄く嬉しく思います。
そして先日も実際にそういった内容の
お問い合わせがあり回答を差し上げたのですが、
このブログを読んでくださっている方にもきっと役に立つ内容だと思いますので、
今回の記事で回答を共有させていただきたいと思います!
これはあくまでお問い合わせに対しての返信ですので、
表面的(一般的)なアドバイスとなっていますが、
ご自身の保険を見直す方向性を決めるのに役に立つと思います。
※一部個人情報や特定の保険会社等の記載は伏せております。
では、早速今回のご質問の内容から見ていきましょう。
目次
【ご質問内容_自分が入っている保険は無駄な出費?】
はじめまして、よろしくお願いします。
正直、お金の事や保険の事よくわかっていなくて。
事業と家計が混同している気がしています。
ブログ等を読ませてもらうと必要以上に保険に加入しているのかな?と思いました。
現在〇〇保険の終身、医療、がん、個人年金、傷害に入っていますがほとんどは無駄な部分が多いのでしょうか?
傷害共済は掛け捨てで骨折しても通院5日以上で金額が大きく上がりますが、
あばらを骨折して湿布で様子見の事案だと年額掛けた分も返ってこなくてやめようと思っています。
結構無駄な出費をしているのかもしれませんね。
~~ご質問はここまで~~
ご質問ありがとうございました。
ということで、こちらに対する僕からの回答は以下の通りとなります。
※ブログ用に少し読みやすく編集してます。
【質問に対する回答】
ご質問ありがとうございました。
現在〇〇保険の終身、医療、がん、個人年金、傷害に入っていますがほとんどは無駄な部分が多いのでしょうか?
まずこちらの点についてですが、個人的には見直す余地はあると感じます。
ポイントが2つありますのでそれぞれ説明しますね。
【ポイント1:積立か掛け捨てか】
まず1つ目のポイントとして、積立か掛け捨てかという点になります。
現在ご加入中のものを分類するとおそらく以下の通りとなるかと思います。
積立・・・終身、個人年金
掛け捨て・・・医療、がん、傷害
積立の保険は掛けたお金より将来多く戻ってくるなら基本的には継続してOKです。
特に10年近く前のものであれば利率も高いので保有しておかれるとよいでしょう。
(掛け捨てはポイント2で解説します。)
【ポイント2:保険が必要なのは何かあった時にお金が払えないに備える】
そして、掛け捨ての保険の方になりますが、そもそも保険というのは
何かあった時に『自分では賄えない支出をカバーするもの』が本来の役割です。
国の健康保険に加入していれば、治療費はそこまで大きな負担とはなりません。
※ご存知かもしれませんが、治療費が高額となった場合には高額療養費制度といって
支払う治療費に上限が設けられるという制度があります。(一般的に1ヵ月8万ちょっと)
※高額療養費と医療保険の見直しについて以前書いた参考記事↓
傷害共済は掛け捨てで骨折しても通院5日以上で金額が大きく上がりますが、あばらを骨折して湿布で様子見の事案だと年額掛けた分も返ってこなくて
こちらで感じられている通り、ある程度の貯蓄があるのであれば、
その治療費はその都度ご自身で支払う方が賢明かと思われます。
つまり、保険の掛け金に回す分もきちんと貯蓄に回せていれば、
治療費の支払いで困るということはそうそうないかと思います。
ですので、ご自身の貯蓄のうちすぐに使わないお金があれば、
現在ご加入中の掛け捨ての保険は特に不要ではないでしょうか。
例えば、一般的に半年分の生活費を最低限の貯蓄の目安とした場合、
15万円を毎月の生活費とした場合には『15万×6ヵ月=90万円』となるという計算です。
これはあくまで一例ですが、これくらい予備資金(直近で使う予定が無いお金)があれば
医療保険やがん保険は特に不要かと思います。
もし、そこまで貯蓄が無いという場合にはお金が貯まるまでの期間限定で、保険や共済を掛けておくとよいかと思います。
※その場合は終身タイプではなく『定期タイプ』の医療保険やがん保険を利用すると割安で加入することが出来ます。
傷害保険などのケガの保険は、農家さんの場合はどうしても農作業中のケガなどもあるので一概には言いにくい所もあるのですが、
先に書いた通り保険が無くても治療費の支払いに困らないというのであれば特に不要でしょう。
むしろ、ケガに備えるというのは本来は保険ではなく、農作業中にまずはそういったリスクを避ける
取り組みを徹底しておくことで、滅多にない事故にする必要があるかと思います。
以上、簡単ですが現在ご加入されている保険について、見直しのポイントについての回答となります。
また、もしご家族がいらっしゃる場合には、定期保険と呼ばれる、
亡くなった時に遺族の生活費として保険金が支払われる保険はご検討がいただいた方がよいかと思います。
上記した通り、保険はご自身で賄えない支出に備えるものですので、
こちらの万が一があった場合には、基本的には数千万円のお金が必要となりますので、
保険を掛け捨てで掛けておく必要があると言えるでしょう。
~~回答はここまで~~
補足追加
※その後の詳しいお話で、個人年金は生命保険料控除の為に最低限掛けているとのことで、それであれば小規模企業共済や農業者年金にその掛け金を回すのもアリという話がありました。
やはり保険は実際の加入状況を詳しく聞くと一般的なアドバイスよりも、より良いアドバイスが出来ることが多いですね。
まとめ
今回は実際に農家さんから家計の見直しについてお問い合わせをいただいた内容だったので、
共感できる部分もあれば、自分の場合は当てはまらないかな?と思われたかもしれません。
大事なのは、この記事を読んで無駄な部分があるかもしれないから、じゃあ自分も見直してみよう!と
実際に行動を起こして貰えることです。
是非、今回の記事を参考にご自身の保険についても一度考えてみられてみてはいかがでしょうか。