よく節約の本や雑誌に固定費を下げなさいという言葉が書かれていることがあるのを目にされた事がある方も多いでしょう。
僕の記事の方でもよくこの固定費を下げる(保険を見直す・住宅費を下げる)と言った事を書いています。
固定費の見直しというのは単なるお金の節約の話にとどまらず、その向き合い方や考え方によって農業や普段の生活に良くも悪くも大きな影響を与えます。
特に、これから脱サラして新規就農する方は、これまでは会社から一定のお給料を受け取れる環境から、自分で稼いだお金で生活をしていく事になり、その上で注意しておきたい考え方などもありますので、今回は脱サラ新規就農が知っておきたい、『固定費の見直しの正しい考え方』について少しお話したいと思います。
目次
固定費の見直しはポジティブに考える
多くの人はネガティブな理由で固定費を下げるというイメージを持ってしまっています。
どういうことかというと、「生活ができるか心配だから」、「支払いが出来るか心配だから」といった理由です。
もちろんこう考えてしまうのも仕方のないことだと思います。
ですが、ネガティブな理由で固定費を見直そうとしていると、 マイナスの考えから入るので気分的にもなんだか滅入ってしまい、農業自体へのモチベーションも下がってしまう場合もあります。
ですので、固定費を見直す場合には是非ポジティブな理由を持つようにすることが大事ということになるのですが、
これって中々イメージしにくいかもしれません。
簡単に言ってしまえば、固定費を削ればそのぶん稼がなくていいというのは当たり前の話ですが、もう少し噛み砕くと
新しいことにチャレンジできる
といったメリットがあります。
固定費が新しい事にチャレンジを阻む理由
特に脱サラして新規就農するという場合は、農業を始めてから新しくやってみたいと思うことが色々出てくるかと思います。
ですが、チャレンジには先行的な投資であったりもちろんすぐに上手くいかなかったという可能性もあります。そのせいで一時的に売上が下がるという可能性もあるでしょう。
脱サラして新規就農する方はこれまでに給与所得があったので、何かにチャレンジして上手く行かなかったとしても、毎月給料はきちんと支払われるというものだったので、この感覚は少しイメージしにくいのかもしれませんが、農家になるという事はすべての結果が自分に跳ね返ってきます。
そしてそうなった時に、考えてしまうのは家賃や保険などの固定費の支払いは大丈夫か?という事です。
売上が安定してきたからと固定費に回すお金を増やしてしまうと、新しいことにチャレンジするよりも今のままの状態を継続した方がいいんじゃないのかと、前向きに新しいことにチャレンジするのが難しくなってしまいます。
つまり逆に、固定費を抑えておく事で最初からそこまで心配をする必要も無くなるので、新しくチャレンジをしたいと考えたときにどんどん挑戦できるので、その為に固定費を下げておくというポジティブな考え方を是非取り入れてみましょう。
ちょっとした気の持ちようかもしれませんし、ポジティブに考えた場合とネガティブな生活できるか心配だという場合でも、削減した固定費の金額というのはもちろん変わりません。
ですが、ポジティブに考える場合は、このように削減した分のお金や時間を有効的に使いたいという考えが出てくるようになります。
人の価値観はそれぞれですが、農家になろうと考えるという事は、いい家に住んで、高級品を買っていい暮らしがしたいというよりも、もっと違う所に価値を感じているのではないでしょうか?
所有からシェアする時代に
また少し余談ですが、 今の世の中は「所有」から「シェア」に移っていると言われています。
これまでは1つの企業で定年までずっと勤め上げるのが当たり前とされてきた時代だったので、自動車や住宅などは購入して所有するのが当たり前の時代でした。
しかし、今は昔と比べて経済成長の鈍化や、災害だとか、見知らぬ土地で新規就農するというように転職や移住して環境を変えるというように、所有する事が不利になってきています。
その証拠として様々な企業がサービスとして、車のカーシェアなどもよく耳にするようになりましたよね。
もちろん所有していた方がトータルで安くつくかもしれないですが、先ほどの固定費の下げてチャレンジしやすくする話を思い出してみて下さい。
住宅で考えると 何も無ければ「持ち家」を所有する方がコスト的には安いかもしれません。
しかし、固定資産が少なければ、新しいことにシフト(転職や移住、家族を増やす)しやすくなるという考え方です。
それは、将来が不確定な時代ですので、所有する事のリスクが大きくなってきているからだとも言えるでしょう。
まとめ